あいトリ 補助金減額交付、これでよかったのか。

文化庁が「表現の不自由展・その後」を理由に「あいちトリエンナーレ」に対する補助金を不交付にした件、その後どうなっているのかと思っていましたら、昨日、突然、「減額交付」というニュースが飛び込んできました。

 

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これでいいんでしょうか?

何もかも有耶無耶のまま、国が補助金を脅しに使って文化事業の内容に変更を迫ったという事実だけが残ってしまいます。そうしたことも可能なのだということが可視化され、一定程度それを肯定的に捉える層が生まれてしまっています。

 

ここはやはり不交付決定の経緯やそこにどんな力が働いたのかを裁判で明らかにしておかなければ、問題の本質が曖昧なまま、単にお金の問題にすり替えられてしまいます。

 

これに対して愛知県側は、補助金適正化法に基づき文化庁に不服を申し出ましたが、審査の中で愛知県側は、展示会場の安全性などに懸念がありながら事前に報告しなかったことは遺憾だったと認め、それにかかった経費などを減額して再申請しました。

このため文化庁は補助金を6600万円余りに減額して交付する決定をしました。(NHK

 

上はNHKニュースからの引用ですが、中日新聞(東京新聞)はもう少し詳しく報じています。

 

 文化庁地域文化創生本部の三木忠一事務局長は記者会見し、全額不交付から一転した経緯について、二月に県から「一部交付を受けたいという意向が伝えられた」と説明。今月十九日、減額した金額で補助金を再申請することと、重大な懸念を申告しなかったことについて遺憾の意を示し、今後の改善を表明したことから、交付を決定。減額分は県が決め、展示会場の安全や事業の円滑な運営に関連する経費などとしている。

 一方、大村秀章県知事も二十三日、会見を開き、藤原誠文部科学省次官と協議を繰り返してきたことを明らかにした。「文化庁から、お互いに意思疎通できなかったことは遺憾で、今後は認識を共有して文化芸術の発展に資するようにしたい、と表明があった」と話した。(中日新聞

 

愛知県も裁判を視野に入れていたとしても実際には国と事を構えたくはなかったのでしょうし、国としても負ける要素の強いことはわかっていたでしょうから、裏で手打ちしたということでしょう。

 

いずれにしても、今後はこうした「表現の自由展」のようなヘイト的な抗議を受けるようなものが自治体など公の事業としてはできなくなってしまいます。

この事業には抗議が予想されますと事前に申告しなければいけない前例になってしまったということです。当然、申告すれば補助金の対象としないという前例にもなってしまいました。