「あいちトリエンナーレ・その後」と豊田市美術館会場

「あいちトリエンナーレ」の会期、残りひと月を切りました。「表現の不自由展・その後」は再開の気配もありません。目指す気配もありません。

 

 

不自由展再開の仮処分申請に却下求める

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9月21日中日新聞

 

「表現の不自由展・その後」企画展の実行委員会が9月13日に、展示の再開を求める仮処分を名古屋地裁に申し立てた件、20日に名古屋地裁で審尋が行われ、トリエンナーレの実行委員会は申し立ての却下を求めたということです。

トリエンナーレは現実に再開されていないわけですから、却下の申し立て自体は当然といえば当然なんですが、記事によりますと、企画展のほうが和解案を提示しているらしく、どんな内容なのか気になりますね。

 

河村市長、大村知事に質問状

その上「不自由展の中止で大村知事に質問状、河村市長」の記事、河村市長の主張はここでは置いておくとしても、そもそも河村市長は自分がトリエンナーレの実行委員会の会長代理であるかどうかさえ知っていたかどうかも怪しく、過去の実行委員会に出席していたとも思えず、開催前に何をやるのかの注意を払ったとも思えないのに、今になってよく言うと思います。

それは、大村知事でさえ同様と思われ、さすがに愛知県の事業ですので表に出ざるを得なくなったということなんだと思います。

 

いずれにしても、記事によれば、河村市長はトリエンナーレの実行委員会開催を求めているようですので、この際、公開で開けばいいと思います。そうすればいろんなことが見えてくるでしょう。

 

表現の自由を考えるフォーラム

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検証委員会がは21日に表現の自由を考えるフォーラムを開いたそうです。記事を読むと、意見交換はわずか20分間、津田氏もツイッターで発言機会がなかったと嘆いていましたし、「不自由展」の実行委員会も抗議声明を出してしますし、このフォーラムは公務員得意のアリバイ作りですかね。

 

豊田市美術館会場

昨日(9月21日)、豊田市美術館会場へ行ってきました。

Toyota Municipal Museum of Art 豊田市美術館

この美術館は豊田市中心部にありますので、名古屋から行くのもとても便利です。中央線経由愛知環状鉄道で行ってみました。

 

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美術館は、愛知環状鉄道新豊田駅からのほうが近いのですが、まずはランチをと名鉄豊田市駅方面へ向かいました。空中回廊になっています。

 

食事を終えて美術館に向かおうとしましたら、駅の高架下(かな?)にも展示があり、こちらは誰でも見られるようになっていました。

 

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小田原 のどか(T02b) | あいちトリエンナーレ2019

上の写真、長崎の爆心地の写真です。「矢」です。なんとなく、え? という感じがしますので、アメリカ軍が立てたものかと思ったのですが、そうではなく、原爆が投下された一年目に「祈り」と「慰霊」の意味を込めて、長崎市も絡んで立てられたもののようです。

ただ、この写真を見て「祈り」や「慰霊」の意味を感じることは無理です。

それに対して下の写真が「小田原のどか」さんの作品、このチープさ(批判的意味ではない)と原爆投下の現実とのあまりにも遠い距離をどう考えればいいのでしょう。

 

鉄道駅下には他にも2,3作品が展示されていましたが写真はありません。

美術館に向かいます。

 

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駅から徒歩数分というところでしょうか。小高い丘に建っていますので、ちょっとした坂を上ります。

 

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いつもこちらから入りますので気にしたことはなかったのですが、こちらは東口になるようです。下が帰りに撮った正面入口、

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特設のテントはおそらくクリムト展のための入場待ちのためじゃないかと思われます。この日も、え! トリエンナーレ、賑わってるじゃない!? と思いましたら、ほとんどクリムト展の入場者でした。入場券売り場に列ができていました。

 

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タリン・サイモン(T08) | あいちトリエンナーレ2019

 

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スタジオ・ドリフト(T11) | あいちトリエンナーレ2019

 

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レニエール・レイバ・ノボ(T10) | あいちトリエンナーレ2019

「表現の不自由展・その後」の展示中止に抗議して作品が覆われています。リンクの画像を見るとよくわかります。

 

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アンナ・フラチョヴァー(T06b) | あいちトリエンナーレ2019

 

隣接した旧豊田東高等学校会場へ向かうために一旦美術館を出ます。

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美しいですね。谷口吉生さんの設計です。

建築・庭園について | 豊田市美術館

 

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旧豊田東高等学校の校舎、手前は運動場だったんでしょうか。

 

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高嶺 格(T09b) | あいちトリエンナーレ2019

モノリスですね。プールの床が切り取られて立てられています。

 

としのこえ、とちのうた

以上がトリエンナーレですが、その旧豊田東高等学校の校舎内で「としのこえ、とちのうた」という展覧会が行われていました。トリエンナーレとは直接的な関係はないようで、「Recasting Club」というアーティストユニットの主催のようです。

 

豊田市が市民を中心に立ち上げた「とよた市民アートプロジェクト」によるアートプロジェクト 「Recasting Club(リキャスティング・クラブ)」。ディレクターにアーティスト・ユニット 「Nadegata Instant Party(ナデガタ・インスタント・パーティー)(中崎透+山城大督+野田 智子)」を迎え、豊田のまちのスペースに様々な異なる役を与えて、新しい「場/クラブ」を創造 していく、そんな新たな活動がスタートしました。

 

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作品の写真はありませんが、こうした廃屋的な場所を会場として使っています。recast ということなんでしょうか。

上に校舎と書きましたが、正確には弓道場、部室(?)、倉庫、トイレ、体育館などが使われていました。

荒木優光とRecasting Clubメンバーによるグループショー「としのこえ、とちのうた。」 開催 | Recasting Club丨リキャスティング・クラブ

 

おもしろかったです。

 

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これで、あいちトリエンナーレもひと通り巡ったことになります。

結果的に「表現の不自由展・その後」で話題にはなりましたが、美術展としてはどうなんでしょう、物足りない感じがしました。

 

公務員事業ですから、これでなくなることはないのでしょうが、よくなることも有り得そうもありません。

 

瀬戸内国際芸術祭2019 公式ガイドブック

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