ユネスコ、南京事件を記憶遺産登録=言うことを聞かないなら、カネは出さん!と一家の主はちゃぶ台をひっくり返した

「言うことを聞かなきゃ、カネは出さんぞ!」って、文明国のスポークスマンが言うことじゃないですよね。ヤクザみたいでしょう。

まあ、このユネスコというのもよく分からない組織で、申請されたものが公開されないまま登録されるってことらしいんですが、これ本当なんですかね?

ユネスコのことはよく調べてからにしようと思いますが、それにしても、だからといって「カネ」で恫喝するって、なんだか気持ち悪いですし幼稚すぎます。

この件、あまり報道されないようですが、なんだかもやもやして気になるんですよね。何の臆面も無く世界に向かって「カネ」で恫喝する菅くんといい、自民党の合同会議が分担金を停止しろと決議したことにしても、なんだか直情的で、政治外交的にも無戦略で、むちゃくちゃ視野が狭く感じるんです。

こういう挟視眼的な空気が広まっていくことがすごく怖いことに感じます。

安保法制の一連のやり方、辺野古移設での沖縄への対応、どれを見ても過去の政権に比べて安倍政権の異様さは際立っています。

つい最近、「顔のないヒトラーたち」という映画を見て、いろいろ考えさせられることがあったのですが、我々日本人って「戦争」というと、まず多くの人が空襲やら焼け野原やらの「被害者としての戦争」をイメージしますよね。でも、日本(人)は「加害者」ですよね。

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我々日本人には、「加害者としての戦争」意識が欠落しているんじゃないでしょうか? 当然、中国や韓国からみれば日本は加害者なわけですから、日本が言い訳をすればするほど和解の道は遠くなるような気がします。

南京事件にしても、慰安婦問題にしても、こんなにもこじれるのは、日本自身が加害者としての戦後処理をしてこなかったツケでしょう。

別記事「日本の独立は神話か?=原貴美恵「サンフランシスコ平和条約の盲点」を読む(1)概要~朝鮮半島」でサンフランシスコ平和条約について書いているのですが、そもそも日本は自らの手で戦後処理をしていません。このままでは永久に戦後は終わらないことになってしまいます。

ユネスコの話に戻しますと、中国のやり方がいいかどうか別にして、仮想敵国としての「中国」としてしか見られないような空気が作られつつあるのではないかということです。

我々日本人は、未だ、なぜ軍国主義の台頭を許してしまったのかという検証をしていないのです。