「アベノミクスが争点」ならと消極的選択をしていると、「戦前レジームへの回帰」を積極的に選択してしまうかも知れない

前記事「入れたい人がいないと言っていないで、この際入れたくない人以外に入れた方が良くはないか」に「在特会と記念写真を撮ったあの女もあの男も」と書いた「在特会」は「ネオナチ集団 NSJAP 山田一成」の誤りでした。

この記事の三ページ目にある「当時自民党東京都連の広報部長であった小粥義雄の書いた『ヒトラー選挙戦略』という本であった。」という件が気になり少し調べてみました。

ウィキに、1994年4月に出版されたが、イスラエル大使館の抗議やニューヨークタイムスやワシントンポストでも取り上げられたため、国際問題化するのを恐れて2ヶ月後に絶版回収したとあります。

図書館で借りられないかと思いましたが、あいにく近くにはなく、下のリンクのように国会図書館と数カ所の各県図書館にあるようです。 

ヒトラー選挙戦略 : 現代選挙必勝のバイブル (永田書房): 1994|書誌詳細|国立国会図書館サーチ

こちらに抜粋が掲載されています。

ヒトラーがすすめた、白か黒か、敵か味方かをはっきりさせ、この敵と徹底的に戦う政治戦略は、選挙での「当選」か「落選」かの結果と同じ論理なのです。

ヒトラーの政治戦略は大衆宣伝が基本です。これはまさに現代選挙運動にも通じる戦略なのです。

「女尊男卑の精神」という項目があるらしく

女性は心の安らぎの原点です。女性は支持拡大の突撃隊です。楽天的な女性に接していれば、必ず明るい未来が見えてきます。

などと選挙運動に女性を活用しろと言っているようです。

この本の視点から見れば、安倍晋三くんも麻生太郎くんもこの本を読んでいますね。読んでいないとしても、こうした発想が根っこにあるということでしょう。

ヒトラー礼賛だからいけないということもそうなんですが、それよりもこうして手にした権力をどう使おうとしているかの方向性がはっきり見えてきているということです。

安倍晋三第二次内閣誕生以来顕在化してきたいわゆる右傾化といわれるこの国の現状や実際の人事がはっきり示しています。「戦後レジームからの脱却」などと日本人の自尊心を煽ったスローガンを掲げていますが、本音は「戦前レジームへの回帰」ということです。