濱口桂一郎著『働く女子の運命』

働く女子の運命 (文春新書) 作者: 濱口桂一郎 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2015/12/18 メディア: 新書 この商品を含むブログ (10件) を見る 上の画像にあるジェンダーギャップ指数101位とあるのは2015年のことで、最新の2018年版では110位と下がって…

吉田修一著 『ウォーターゲーム』

吉田修一さんの「鷹野一彦シリーズ」の三作目です。これで完結になるんでしょうか、そんな終わり方です。 ウォーターゲーム 作者: 吉田修一 出版社/メーカー: 幻冬舎 発売日: 2018/05/24 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (1件) を見る 産業スパイの物…

小石清写真集『初夏神経』と『半世界』

阪本順治監督の映画「半世界」を見て、小石清さんという方はどういう作品を残しているのだろうと興味がわき、図書館で写真集『初夏神経』と『日本の写真家15 小石清と前衛写真』を借りました。 映画の感想はこちら。 www.movieimpressions.com 借りた本はこ…

長山靖生著 『帝国化する日本-明治の教育スキャンダル』

帝国化する日本――明治の教育スキャンダル (ちくま新書) 作者: 長山靖生 出版社/メーカー: 筑摩書房 発売日: 2018/09/06 メディア: 新書 この商品を含むブログ (1件) を見る この『帝国化する日本』というタイトル、仰々しいだけに、あえて今の日本を批判的に…

保坂正康著『昭和の怪物 七つの謎』

昭和の怪物 七つの謎 (講談社現代新書) 作者: 保阪正康 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2018/07/19 メディア: 新書 この商品を含むブログ (5件) を見る タイトルや本のカバー写真からはかなり古さが感じられますが、昨年2018年7月に出版された本です。 本…

平野啓一郎著『ある男』 城戸は偽善者との読後感になってしまった…

ある男 作者: 平野啓一郎 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2018/09/28 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (6件) を見る ツイッターでフォローし始めたこともあるのでしょうか、デビュー作以来読んでいなかった平野啓一郎氏ですが、『マチネの終わり…

橋本健二著『新・日本の階級社会』 労働者階級がアンダークラスを抑圧する?

新・日本の階級社会 (講談社現代新書) 作者: 橋本健二 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2018/01/18 メディア: 新書 この商品を含むブログ (14件) を見る 厚労省発表の「毎月勤労統計調査」で特別監査委員会が組織的な隠蔽は求められなかったとの検証結果を…

青木理著『安倍三代』 凡庸でいい子の無知と無恥

安倍三代 作者: 青木理 出版社/メーカー: 朝日新聞出版 発売日: 2017/01/20 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (7件) を見る 安倍晋三の系譜で三代と言えば、岸信介、安倍晋太郎、そして安倍晋三と、おそらく多くの人がおじいさんとして岸信介を思い浮…

東浩紀著『ゲンロン0 観光客の哲学』

ゲンロン0 観光客の哲学 作者: 東浩紀 出版社/メーカー: 株式会社ゲンロン 発売日: 2017/04/08 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (48件) を見る 東浩紀さんを初めて読んだせいなのか、読みにくかったです(笑)。 何がかといいますと、本の構成にリズ…

佐藤優著『十五の夏』 中学生、高校生におすすめ

佐藤優さんって、「知の巨人」と呼ばれているらしいんですが、当然、そうなればアンチが生まれるわけで、「インチキ」だの「デタラメ」と言われたりもします。 まあ雄弁で迷いなく断言するところが良くも見え、悪くも見えるんだと思います。 で、この『十五…

姫野カオルコ著『彼女は頭が悪いから』 いやあ~な小説だね、これ。

新聞の書評で引っかかってしまった本です。 引っかかった自分を棚に上げておいてなんですが、タイトルが下世話ですね。結構売れているという話もあり、狙い通りということでしょう。 文藝春秋BOOKS 2016年に起きた「東大生強制わいせつ事件」を題材にしたフ…

吉田修一著『国宝(上下)』 連載小説ではなく書き下ろしの大作を期待する

この『国宝』、昨年から今年の5月にかけて朝日新聞に連載された小説の単行本化とのことです。連載小説なんてかなりプレッシャーのかかる作業ではないかと思いますが、吉田修一さんの最近の作品はほとんどこのパターンですし、個人サイトを見てみても三本が…

小手鞠るい著『炎の来歴』 正論だけれども現実感の乏しい平和ファンタジー

炎の来歴 作者: 小手鞠るい 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2018/05/22 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 小手鞠るいさん、はじめて読みます。 なかなか、著者あるいはこの小説のポジションといいますか、どの視点から書いているのかが定まら…

白井聡著『国体論 菊と星条旗』と 内田樹著『日本辺境論』

国体論 菊と星条旗 (集英社新書) 作者: 白井聡 出版社/メーカー: 集英社 発売日: 2018/04/17 メディア: 新書 この商品を含むブログ (13件) を見る 冒頭、天皇の生前退位についての例の「お言葉」から書き起こしています。 これですね。 象徴としてのお務めに…

柴崎友香著『寝ても覚めても』 映画も良い、原作も良い

寝ても覚めても: 増補新版 (河出文庫) 作者: 柴崎友香 出版社/メーカー: 河出書房新社 発売日: 2018/06/05 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (3件) を見る 映画が良かったので原作を読んでみました。 面白いですね。 この小説からあの映画が生まれるのか…

鴻上尚史著『不死身の特攻兵』軍神はなぜ上官に反抗したのか

不死身の特攻兵 軍神はなぜ上官に反抗したか (講談社現代新書) 作者: 鴻上尚史 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2017/11/15 メディア: 新書 この商品を含むブログ (15件) を見る 日本人に共通する死生観というものがあるのか、特攻隊と聞きますと純化された…

広瀬隆著『カストロとゲバラ』

カストロとゲバラ (インターナショナル新書) 作者: 広瀬隆 出版社/メーカー: 集英社インターナショナル 発売日: 2018/02/07 メディア: 新書 この商品を含むブログを見る キューバとアメリカが半世紀ぶりに国交を回復したのが、2015年7月20日、3年になります…

平野啓一郎著『マチネの終わりに』 平成のすれ違いメロドラマ、 真ん中あたりで投げ捨てなければ(笑)読み応え充分

マチネの終わりに 作者: 平野啓一郎 出版社/メーカー: 毎日新聞出版 発売日: 2016/04/08 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (21件) を見る 久しぶりに平野啓一郎さんを読みました。 映画化が決まっているようです。 www.fashion-press.net 確かに映画向…

「ベロニカとの記憶」の原作=ジュリアン・バーンズ著『終わりの感覚』

終わりの感覚 (新潮クレスト・ブックス) 作者: ジュリアンバーンズ,Julian Barnes,土屋政雄 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2012/12/01 メディア: ペーパーバック 購入: 2人 クリック: 12回 この商品を含むブログ (31件) を見る 映画「ベロニカとの記憶」…

三浦しをん著『光』

光 (集英社文庫) 作者: 三浦しをん 出版社/メーカー: 集英社 発売日: 2013/10/18 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (15件) を見る 映画「光」 を見て、いくら何でも原作はこんなにひどくないだろう(ペコリ)と思い読んでみました。 んー、原作も結構あ…

紗倉まな著『最低。』

最低。 作者: 紗倉まな 出版社/メーカー: KADOKAWA/メディアファクトリー 発売日: 2016/02/12 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 瀬々敬久監督「最低。」を見て原作を読みました。 4人の女性、彩乃、桃子、美穂、あやこを主人公にした短編集なん…

梯久美子著『狂うひと』島尾ミホ『海辺の生と死』

狂うひと ──「死の棘」の妻・島尾ミホ 作者: 梯久美子 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2016/10/31 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (31件) を見る 映画「海辺の生と死」を見て、島尾ミホ著『海辺の生と死』や島尾敏雄著『死の棘』とあわせて読みま…

フィリップ・ジャン著 松永りえ訳『エル ELLE』("Oh...")

エル ELLE (ハヤカワ文庫NV) 作者: フィリップジャン,Philippe Djian,松永りえ 出版社/メーカー: 早川書房 発売日: 2017/07/06 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (2件) を見る 映画を見て興味を持ち読んだ本です。 www.movieimpressions.com 上のリンク…

坂野潤治著『帝国と立憲』いざ戦争になった時、我々は反戦を貫けるか?

帝国と立憲: 日中戦争はなぜ防げなかったのか (単行本) 作者: 坂野潤治 出版社/メーカー: 筑摩書房 発売日: 2017/07/20 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (1件) を見る たまたまではないとは思いますが、タイトルに「立憲」と入った坂野潤治さんの新刊…

角田光代著『月と雷』 聖と俗みたいなもんですかね…

月と雷 (中公文庫) 作者: 角田光代 出版社/メーカー: 中央公論新社 発売日: 2015/06/26 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る 映画を見て面白い話だなあと思い原作を読みました。 映画の感想はこちら。 www.movieimpressions.com 映画はおおむね原…

角田光代著『私のなかの彼女』

私のなかの彼女 (新潮文庫) 作者: 角田光代 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2016/04/28 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (4件) を見る 映画「月と雷」をみて、原作を読もうとしたのですが、図書館では全て貸し出されていましたので書棚にあった最新の…

小川理子著『音の記憶』

「日本の会社で働く全ての女性に贈る 働くこと、愛すること、継続すること。」とのコピーがつく、現パナソニック(株)執行役員であり、ジャズピアニストとしてビクターから CDも出している小川理子(みちこ)さんの松下電器入社から現在に至る自らの成功体…

上間陽子著『裸足で逃げる』

裸足で逃げる 沖縄の夜の街の少女たち (at叢書) 作者: 上間陽子,岡本尚文 出版社/メーカー: 太田出版 発売日: 2017/02/01 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (5件) を見る 沖縄に暮らす6人の女性たち。虐待、DV、レイプ、その多くの女性が10代にして出…

東山彰良著『僕が殺した人と僕を殺した人』(ネタバレ)面白いのですが、書ききれていない印象です

面白かったのですが、直木賞受賞作「流」と同じように集中するところまでいくには結構時間(ページ数)がかかります。 僕が殺した人と僕を殺した人 作者: 東山彰良 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2017/05/11 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (3…

柴崎友香著『春の庭』写真で言えば、標準レンズ、望遠レンズ、そして超広角レンズの感覚

春の庭 作者: 柴崎友香 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2014/07/28 メディア: ハードカバー この商品を含むブログ (60件) を見る 頑張って読んだらかなりいい作品でした!って感じです。 読み始めて、あれ?これ読んだことあるかも?と思いながら数ペー…